野田 雄一Yuichi Noda

ガラス造形作家
富山ガラス工房シニアアドバイザー

作 品

光 柱

ガラスという透明な素材を通過する光。これを使って、変幻する宇宙の昼と夜を表現できないだろうか。水は光に色彩をあたえ、プリズムは昼に虹をつくり、夜になるとオーロラを出現させる。地下にたくわえられた水が地表から噴出するように、光の柱は地球から生まれた命の躍動ではないのか。極大から極小までの摩訶不思議な宇宙を映し出し、それを小さな人間の私たちが肉眼で覗きこむことができるような、そんな装置をつくりたいと考えている。ガラス、それは常に境界にあり、目には映らない光と影を意識している。

作品鑑賞エリア
エントランス前広場

野田 雄一

1955年、徳島県美馬郡木屋平(現美馬市穴吹町)生まれ、富山市在住。徳島大学入学、瀬戸内寂聴の私塾「寂聴塾」第1 期卒業後、東京ガラス工芸研究所卒業。1986年、富山市民大学ガラス工芸コース講師として赴任。1991年に開校した富山市ガラス造形研究所にて教授を経て(2003年〜2016年)、現在富山ガラス工房シニアアドバイザーとしてガラス芸術を楽しむ土壌づくり、制作環境の構築や人材の育成に尽力し、約30年にわたり「とやまのガラス」を牽引し続けている。独創的なオブジェが世界的に評価され、2004年以降、ウラジオストック国際映画祭のトロフィー制作にあたる(~2021年)。高岡市出身の芥川賞作家・木崎さと子氏とビデオアート共作、2003年ノーベル化学賞・田中耕一氏(富山市出身)と、2016年ノーベル物理学賞・梶田隆章氏への富山市名誉市民 副賞「宇宙卵」制作。

主な受賞
2001年 北日本新聞文化省芸術選奨
2004年 北日本美術大賞展大賞
2005年 北日本美術大賞展大賞
2007年 第4回円空大賞展・円空賞受賞
2008年 ローマ賞典祭 ローマ市民賞受賞
2012年 創立40周年Glass’ 12 inジャパン 黄金観客賞
2020年 北日本新聞文化功労章
主な作品の所蔵先
富山市総合体育館「虹を追う人」
荒川緑地公園 「∞(無限大)内と外」
オーバードホール 「記憶のファンタジー」