加藤 委Tsubusa Kato
陶芸家
作 品
尖樹の森
水晶の原石のような魂が、まるで大地から噴き出したように空に向かって突き上げる。その山の裾野には無数のかけらが散らばっている。作者が得意とする青白磁を素材にして、鋭さやシャープさを演出してあまりあるが、作品を構成するパーツの一つひとつは型でつくるのではなく、作者が素手で成形したものである。作者がこれを樹木に見立てているのは、地表を突き破るほどの樹木のエネルギーをとおして、見る人に生きていることの証を感じとってもらいたかったのだろう。空間の壁にとりつけられた羽根のような形をしたパーツは何を暗示するのか。
- 作品鑑賞エリア
- 中庭のアート