畠山 耕治Koji Hatakeyama

金属作家

作 品

時に佇む

青銅と水をテーマに空間を構成した。 作品名にあるように庭に面して宿泊者が佇むとき、時間と空間のゆらぎを感じさせたい。目の前にあるのは水盤をとりかこむように敷き詰められた石の群生、苔むした庭。荒れ果てた古寺に突然やってきたのかと錯覚するような「はっ」とする宗教的な心のワープを引き起こす。ここでは宿泊者の行為も作品の一部なのだ。だから庭を眺めているだけでなく、作品に触れようが腰掛けようが一向にかまわない。むしろ、作者はそれを望んでいる。「素材には意識が宿っており、すべてのものと関係している」と考えるからである。

作品鑑賞エリア
中庭のアート

畠山 耕治

1956年、富山県高岡市生まれ。同市在住。金沢美術工芸大学工芸科鋳金専攻卒。鋳物の歴史を持つ高岡市を拠点に、青銅を素材とした鋳金による独自の造形作品を制作。日本、米国、欧州各国で作品を発表。1995年、ヴィクトリア&アルバート美術館作品買上。 金属を中心とした造形活動のほか、モニュメントや、ビルやレストランの内装など環境建築にまで及ぶ幅広い制作を展開。1999年、東京国立近代美術館、2001年、金沢21世紀美術館、フィラデルフィア美術館が作品を買上。2017年から金沢美術工芸大学教授(~2022年)

主な受賞
2001年 タカシマヤ文化基金タカシマヤ美術賞受賞
2007年 佐野ルネッサンス鋳金展大賞受賞
2012年 MOA岡田茂吉賞MOA美術館賞受賞
菊池寛実記念智美術館「茶の湯の現代―用と形」展奨励賞受賞
主な作品の所蔵先
ヴィクトリア&アルバート美術館(イギリス)
東京国立近代美術館
フィラデルフィア美術館(アメリカ)
バーミンガム美術館(イギリス)
スコットランド王立美術館(イギリス)
アバディーン美術館(イギリス)
金沢21世紀美術館
MOA 美術館
MIHO ミュージアム
樂翠亭美術館